自分を良く見せようとする分だけさみしくなる

落語が好きで移動中にいつも聞いていますが

同じ話でも喋る人によって印象が違います

サラッとクールにおもしろい話になったり
爆笑しながら聞く話になったり
お客さんの笑い方笑う箇所も違ってきます

同じことをしてもその人の色が出るのです

接客でも、ファッションでも、メイクでも
その人らしさが滲み出ます
それは美しいものです

ですが
たちはつい何者かになろうとします
素敵な人になろうとします

良い人だと思われたくて
みんなに「いいね!」と言われたくて
自分の実力以上に立派な人に見せようとする

そのために本来の自分を隠すことがあります
本物になろうとニセモノになっていくのです

だから、悩んだり苦しんだり
生きるのがつらくなるのです
ニセモノだから心地よくないのです

「ニセモノのかばんを持つくらいなら、紙袋を持つほうがまだ良い」

これは私の着物の先生の言葉です

本物を装っても自分では分かっています
ニセモノであることを本人は知っています

まわりがなにを言おうが
どう思われようが
そんなものはどうでも良いのです

自分が納得しているかどうか
あなたが「これでいいのだ」と思うかどうか

本当の私はこんなんじゃない
そう思うなら偽ることをやめていけばいい

ニセモノの笑い

ニセモノの友情
ニセモノの愛情

ニセモノと気づきながらそれを続けることは
自分への最大の裏切り以外の何でもない

それじゃあ「自分を好きになれない」のも当たり前でしょう

人間関係で例えるなら
陰では文句を言いつつ表面では仲間を装う
そしてまた誰かの愚痴を言う

そんな場所から離れられないのはさみしいからでしょう
ニセの着ぐるみの中に入っているほうが安心なのでしょう
一人になるのがこわいのです

そういう心の悩みや不満は顔に出ます
鏡にうつる自分の顔を好きになれないなら
「自分に正直になれ」というサインです

さっさとやめちゃえばいい
ニセモノ気取りで楽しいフリしてるより
普通にしてるのってもっと楽しいよ
顔も表情も明るくスッキリしていきます

今現在の自分で
堂々と街を歩いていきましょうよ